こんにちわ。現役サラリーマン大家の「ぴの」です。
不動産投資にはどのようなリスクがあるのか?
リスクに対してどのように対処していくのか?
超初心者向けにわかりやすく解説していきます。
不動産投資を始める前の基礎知識としてしっかり学習していきましょう。
不動産投資におけるリスク一覧
不動産投資における「リスク」とはどんなものなのでしょうか?
不動産投資においては、主に以下5つのリスクをしっかり抑えておくべきです。
- 空室リスク
- 滞納リスク
- 災害リスク
- 事故リスク
では、それぞれのリスクについて、細かくみていきましょう。
リスクの対処方法(回避と低減)
それぞれのリスクについて解説していきますが、ここで1つ大切な概念をお伝えします。
それは、リスクの対処法として「回避」と「低減」という考え方です。
この「回避」と「低減」という考え方を頭に置いておくと、対処法が理解しやすいです。
では、それぞれのリスクについて、詳細を見て行きましょう。
①空室リスク
空室リスクとは、入居者さんが退去してしまい、家賃が入らなくなるリスクのことです。
空室の期間が長いほど、空室の部屋数が多いほど、本来得られるはずだった家賃収入を得ることができず、損失が多くなっていきます。
空室リスクは、不動産投資を始めたら、誰もが経験するリスクです。
入居者さんは永遠にその物件に住み続けることは無いからです。退去は必ず発生します。
では、空室リスクを「回避」と「低減」という観点から対処法をみていきましょう。
【空室リスクの回避】
空室リスクはどんな物件を所有していても発生します。
ですので、空室リスクの回避という意味では、空室リスクが高い物件を避け、空室リスクの低い物件を購入するということになります。
みなさんが思い浮かべている、「空室リスクが高い物件」とは、どのような物件でしょうか?
おそらく、郊外や田舎にある古い物件を思い描いている方が多い気と思います。
一方で都心の築浅、駅近物件であれば、空室リスクは低く、空室になってもすぐに新しい入居者さんが見つかると思っている方が多いと思います。
確かに、都心の築浅、駅近物件であれば、一般的に空室リスクは低いのかもしれません。
しかし、そのようなエリアでも、所有物件が間取の狭い1Rユニットバスの部屋だったらどうでしょう?しかも、同じような部屋がそのエリアで大量に供給されていたら。。。
当然のことながら、そういった物件は空室になる可能性が高いですよね。
初心者の方が勘違いしやすいこととして、立地が良ければ空室リスクは低いと思っていることです。
逆に、郊外や田舎で駅から遠い物件でも、間取りが広くて、車だと利便性が良くて、需要はあるのに供給が少ない広さ・間取りの部屋を持っていたとします。
こういった部屋は、駅から遠かったり、田舎だったりしても、空室になってもすぐに次の入居者が見つかったりして、意外と空室リスクが低かったりします。
空室リスクというのは、単純に立地や築年数などで決まるものではなく、需要と供給で決まるということを覚えておいてください。
こういった郊外や田舎でもしっかり空室が埋まる間取り、エリアの物件を購入することが、空室リスクを低く抑え、キャッシュフローをたくさん得て安定的に運営する美味しい方法といえます。
では、郊外や田舎でも、需要の強い物件を見つけるためにはどうしたらよいか?
ということですが、需要と供給をリサーチするのにおススメのサイトがあるのでご紹介します。
こちらのサイトでは、賃貸需要の強さが地図上のヒートマップで表示されていたり、エリアで供給されている物件の間取りの比率と、物件を探している人が希望する間取りの比率などがデータとして載っています。
需要と供給のバランスなどを把握するのに、とても便利なサイトになっています。
こちらのサイトのデータ分析方法などは、また別の記事でじっくり書きたいと思いますが、ご自身で色々と見てみると、使えるデータだということに気が付くと思います。
ぜひ、活用してみてください。
【空室リスクの低減】
次に、空室リスクを低減させる方法という観点をお話いたします。
これは簡単に言うと、空室期間をいかに短くしていくか、ということです。
「空室対策」という言葉が、空室リスクを低減させる方法としていちばしっくりくるのですが、長い期間空室を放置している大家さんも多いです。
大家さんが何も動いていないことが一番の原因であることが多いです。
ですので、大家さんが積極的に動き出すと、何かが変わったかのように、入居が決まったりすることがあります。
大家さんが動くというのは、具体的に以下のようなアクションが考えられます。
- 積極的に仲介会社さんと連絡を取り、問い合わせ数や内見状況などを確認する。
- 入居促進のためのプロモーション(広告費や営業マンへの謝礼)を考え実行する。
- 部屋をリフォームしてバリューアップする。
- ホームステージングを行って、掲載写真の見栄えを良くする。
など、様々なアクションあります。
空室対策の効果的な方法については、別の記事を書こうと思っていますが、
空室リスクを低減させる方法としては、大家さん自身が積極的に動くということを1つ覚えておいてください。
②滞納リスク
滞納リスクとは、入居者が家賃を支払わないために、家賃が入らなくなってしまうリスクのことを言います。
滞納については、ある程度大家歴を重ねたり、部屋数を多くもっていると、ほぼ経験するリスクだと思います。
私も大家歴10年で、部屋数は現在40室強ありますが、過去に3回滞納の裁判をやっています。
不動産投資をやっていると、おそらく経験するであろう滞納。
このリスクに対処する「回避」と「低減」について、解説していきます。
【滞納リスクの回避】
滞納リスクを回避する方法としては、「入居者を選ぶ」ということです。空室を埋めたいがために、どんな人でも入居OKにしないということです。
入居者を選別する方法としては、保証会社の審査に通るか通らないかというのを1つの基準にしている方が多いと思います。
その他、約束を守らない、10万円程度の初期費用も一括で支払えない等、「この人ちょっと危なそうだな」と思う人はやめておいた方が良いと思います。
特に仲介営業の方はそういった嗅覚が優れているので、営業の方の意見を参考にすると良いでしょう。
【滞納リスクの低減】
次に滞納リスクを低減させるという考え方ですが、これは保証会社との保証契約がそれにあたります。
以前は、入居者が賃貸借契約を大家と結ぶ際、家賃の不払いに備えて連帯保証人を付けるケースが多かったのですが、現在では、保証会社がその役割を担っています。
万一、入居者が家賃を滞納した場合、保証会社が入居者に代わって大家に家賃を支払ってくれます。これは一種の保険のようなものです。
ただ、保証会社の保証の範囲というものがあって、滞納裁判が終わって勝訴した場合、賃貸借契約が終了する形になります。
そうなると賃貸借契約終了後については、家賃の保証というものは無くなります。
また、入居者が退去した後の修繕費用について、家賃の2か月分までしか保証されないといったことがあります。
滞納した方の部屋は、大体汚部屋かゴミ屋敷といったケースも少なくありません。そうなると多大な修繕費用がかかったりします。
保証会社の保証契約は万全ではないということを頭に入れておいてください。
滞納リスクに関しては、物件購入時にも十分に気を付けてください。
実際に私の例で200万円くらい損失が発生したことがあります。
物件購入時には、必ずレントロールを見て
- 入居者の保証会社加入の有無
- 現在滞納している人がいるかどうか。いない場合には、その旨を売買契約書の特記事項に記載してもらう
などの対応は必ず行っておいてください。
③災害リスク
災害で建物に損害が発生するリスクです。地震で建物が倒壊したり、洪水で床上浸水になったりするケースです。
災害には、地震、火災、水害、竜巻、雪害など色々あります。
色々な災害がある中で、近年特に多く被害が出ているのが水害です。
河川が氾濫して家が飲み込まれた映像など、ニュースで見たことがある方も多いと思います。
ですので、一番気にした方が良いのは洪水などの被害にあわないということかなと思います。
私も所有している貸家で、過去に床下浸水になったことがあります。
幸い床上まで水がこなかったので、大きな被害はでませんでしたが、その後、床下の消毒や防蟻処理など色々お金がかかりました。
災害リスクにはしっかり対応していく必要があります。こちらも「回避」と「低減」という観点で解説していきます。
【回避】
これはわかりやすいと思いますが、物件購入時に地震や水害に強いエリアを選ぶという考え方です。
購入しようと思っている物件所在地のハザードマップを必ず確認して、浸水想定地域に入っていないか?地震で液状化しやすい土地ではないか?などを慎重に調べることです。
【低減】
災害リスクを低減する方法としては、火災保険・地震保険に加入するということです。
万一災害による損害を受けた場合に金銭的な保障を得られるよう、保険に入っておくという考え方です。
ただ、一度水に浸かったエリアや地震で液状化したエリアは資産価値そのものが下落しやすくなります。
たとえ金銭的に修繕が出来たとしても、災害の履歴というのは残るので、売却などはしにくくなると思います。
新浦安や武蔵小杉など人気の住宅地であれば、災害があったことも忘れたかのように人気が復活する場所もありますが、そうじゃない場所はかなり厳しいと思います。
あらかじめ災害リスクを回避するということがかなり重要なのかなと思います。
④事故リスク
所有物件内で、孤独死や自殺、殺人事件などが発生するリスクです。
ある意味、確率的なところがあるので、所有物件が多いと発生する確率が高くなるといえます。
私自身はありませんが、友人の物件で孤独死や自殺が発生したケースがあります。
その友人はかなりの数の部屋数を持っているので、発生する確率も高いのかなと思います。
【回避】
事故リスクに関しては、事前に回避するというのはなかなか難しいです。事故発生を予見することが難しいからです。
ただ、孤独死に関しては、一人暮らしで亡くなられてからずっと発見されなかったというケースですので、ファミリー物件を所有して二人以上で住む家を提供することで回避できるのかなと思います。
【低減】
事故リスクを低減する方法としては、火災保険の家主費用特約に入るのが一般的です。
家主費用特約は、所有物件で入居者さんが亡くなった場合にかかる特殊清掃費用やリフォーム費用、次の入居者が見つかるまでの家賃補填などを保障してくれる特約です。
以前私は特約ではなく、家主費用保険として加入していたことがあったのですが、いきなり翌年の保険料が前年の1.5倍になったのをきっかけに止めました。
主契約ではなく、今加入している火災保険の特約で入った方がお得だと思いますので、そちらを検討するといいと思います。